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松下紳之助編 零 〜黒三〜 - 管理人96(代理投稿)

2015/02/27 (Fri) 14:09:47

松下紳之助編 零 〜黒三〜


2007年の年明け。


松下紳之助はガックリと肩を落とし夜の万世橋を歩いていた。彼が満を持して開店した、パンでお酒が飲めるというコンセプトのバーが立ち行かず閉店せざるを得無かった。
松下の妻は開店当初はお店にも出ていたが見る見る膨らむ赤字そして借金の額をみて何時の間にか行方を眩ませてしまった。

松下「やっぱり無理があったか。新しいコンセプトだと思ったのに…」
万世橋から神田川を眺めてふと川に引き込まれそうな感覚になる。
(いっそう、このまま…)

そう思いかけた時に誰かに襟首を掴まれて後ろに引っ張られた。

松下「だ、誰だ。何をする。」
振り返ると松下のお店に一度だけ来たことのある男が立っていた。

男「折角お店へ行ったのに閉まってましたね。」
松下「貴方は、前に一度…」
男「料理は美味しかった。でも正直パンメインにビールや焼酎を飲むのは少なくとも僕には苦痛だったよ。」
そう言って笑った。
松下「やっぱり、そうですよね。」
男「それでここから飛び込もうと思っていたんですか?」
松下「そんなつもりは無かったんですが、借金やらなんやら…」
男「それなら、一度だけ死んで見るのはどうですか?」
松下「な、何を言っているんです。」
男「今本当に死になさいとは言ってません、死んだ気になってチャンスを待つ。私とゲームをしましょう。」
松下「ゲーム?」
男「私は今日から貴方の代わりに松下紳之助となる。」
松下「名前を取り替えるんですか?。」
男「名前だけではありません。戸籍もすべて私は貴方に取って代わる。貴方のこれからの人生を私が買うんです。それに貴方は私になる訳ではなく全く新しい人間に生まれ変わるのです。そうですね江栗黒三とか、まあ今適当に思いつきで言ってみましたが。」
松下「人生を買う?」
男「まず貴方の借金は全て私が清算しましょう。そして私が貴方として様々な事業を展開する。途中で事業に失敗して資産が無くなりまた借金が出来てしまったら、貴方はまた松下紳之助に戻りその尻拭いをして貰います。」
松下「つまり、死ななければいけないと?」
男「今、ここで飛び込む事を先延ばしにするだけです。もし事業が順調なら毎年貴方にそれなりの報酬を払います。松下紳之助には戻れませんが巨額の富手に入れる事が出来ます。」
松下「さては私を騙してさらに借金させようとしているのだな…お金があるなら自分で勝手に事業でもなんでも始めればいい。」
男「それが出来ないから貴方の身元を買い取りたいのですよ。今の私には国籍も戸籍も無い。これからの私が始めたい事にはとても重要な事です。あるのは巨額の現金だけ。」
松下「国籍も戸籍も無いって?不法滞在者か何かなのか?」
男「良い例えですね。そんな様なものです。」
松下「からかっているのか?」
男「真面目な話です。それよりも本当に悪魔と相乗りする勇気がありますか?」
松下「お、面白い…貴方の名前は?」
男「以前お店に来た時には世祓と名乗っていたかと思いますが、今はもう私は松下紳之助ですよ。江栗黒三さん。」
松下「世祓…」
男「さ、早速準備を始めましょう。」

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