えくりけいじばん ver2.0

エクリ殺人事件〜松下紳之助編 第7話 第8話〜 - 管理人96(代理投稿)

2015/02/20 (Fri) 13:44:28

ー世界を救うー


暫くの沈黙の後
まどか「もう、よく分からないわ!」


りょう「ところでまどかさん、貴方のお父様は製薬会社も持っていたわね。」
まどか「突然何?大将製薬の事かしら」
りょう「私はその会社のCMにも出た事があるけど。その時に噂を聞いた事がある。」
リン「噂?何の噂?この事件に関係あるの?」
りょう「紳之助さんは新しく製薬事業にも乗り出そうとしていた。」
りょうは細い腕を組み、切れ長とい訳ではないがそのクールな眼差しをまどかに向けた。
りょう「最初は腐女子やオタクを治す薬の為にある研究機関と大将製薬に膨大な投資をしていたの。そうでしょ、いずみさん」
いずみん「その通りです。紳之助様はゆーきさんの事を心配なされて…」
ゆーき「おいおい、あたしゃぁビョーキかーいっ!」
いずみん「しかし、その研究機関の担当研究員の不祥事などから突然その投資を止めた。」
りょう「そして私も大将製薬のCMから降ろされた。でも紳之助さんは言った。『大丈夫、世界を大きく揺るがす新製薬のCMがまってるから!』って。」
愛々氏「『世界を大きく揺るがす』…」
いずみん「りょうさんに、そこまで言っておられたのですか…」
愛々氏「いずみん何か知っているの?」
いずみん「紳之助様は最近、まったく新しい薬品の開発への投資を考えていたようです。」
愛々氏「そう言えば紳之助さんは以前酷いインフルエンザにかかった時に言っていました『インフルめーっ!畜生っ!絶対に…、絶対に駆逐してやるーっ!』と狂気なまでに…」

ゆーき「テヘペロ、私インフルエンザってかかった事ないんだ!」

れなし「話が見えてきました。」
愛々氏「れなし、突然どうしたの?」
れなし「私はご主人様から時々ドイツ語で書かれたレポートの一部の翻訳を頼まれる事がありました。」

かえ「えー、ドイツ語でロープレポ書く人いるの?」

れなし「研究機関からのレポートです。内容を全て把握している訳ではありませんが、ある人物の遺伝情報を解析して、生まれた時からインフルエンザ耐性をもつゲノムが発見出来るとか、そんな事が書いてあったと思います。」
みこす「え!ある人物ってこの流れだと、まんまらまんちゃんじゃん!」
みこすがゆーきを指差す。

ゆーき「もう一度テヘペロ!」

いずみん「まどかさん、元々今日のパーティーの招待状は貴方のお父様向けに送られた、都合が付かないから娘である貴方を出席させるからとのお返事でしたね。」
まどか「お父様は投資の凍結から紳之助さんの事を良くは思っていなかった。今日の都合が悪いというのも嘘。でもそれは大人同士の話でしょ。」
まどかは目を潤ませて続けた。
まどか「紳之助さんもこの家の誰もが、私を「腫れ物のお嬢様」を扱う様な事はなかった。だから紳之助さんの誕生日をお祝い出来ることを楽しみにしていた。なのに…あんな事になって。」
あやめ「まどかさん、ありがとう。」
まどか「なのに、皆紳之助さんを放っておいて遺産だとか恨みだとかお互いに疑いあったり…」

少し間があってれなしが再び話し出した。

れなし「研究機関から製薬会社へ実証実験への段階に差し掛かっているといった内容が私が最後に翻訳したレポートだったと思います。」
さぁや「この事を知っていたのは…」
れなし「研究機関の一部の人間と紳之助様、私だけだと思います。ゆーきさんには何も仰っておりませんでしたし、レポートにも個人名は書かれていませんでした。」

いずみん「今日、まどかさんのお父様が来ていたらその話を持ちかけようとしていたのかも知れません…」
あやめ「そのお祝いにあのワインを!?」
さぁや「あのワインは違うと思う。それにまだその段階ではここに居る人達にだって公には出来ない。」

ゆーき「人類をインフルエンザの驚異から永久に解放するだなんて凄いなぁ。CMはりょうつの代わりに私が出ようかなっ!」

りょうがフフっと笑ってから真顔で言った。

りょう「ゆーきちゃん、世界は残酷なの…」


さぁや「とりあえず、まどかさんの件は分かった。でもまだ紳之助さんに毒物を飲ませた犯人がこの中に居るはずなのよね。」


再びホールがシーンと静まりかえる。

Re: エクリ殺人事件〜松下紳之助編 第7話〜 - 管理人96(代理投稿)

2015/02/24 (Tue) 12:05:17

エクリ殺人事件〜松下紳之助編8〜


ー謎の大金の行方ー


さぁや「そろそろ本格的にこの事件の真相を明らかにしていかないとね。」
あき「えー?そう言ってる貴方が一番怪しいよ。愛人って立場で屋敷の主人の誕生パーティーとか普通来るか?」
リン「それを言ったらあきさんだって…」
いずみん「招待者はすべて紳之助様がお決めになりました。まどかさんがお父様の代理で来られる事も了承済みでしたし。」
りょう「いずみさんだって、怪しいわね。秘書の立場なら何でもご存知じゃない?」
いずみん「怪しくなんてありません。怪しくありません!」

りょう「紳之助さんが招待したとはいっても、この中でさぁやさんだけ身元が分からない。誰かこの人が何者か知ってる人がいる?」
りょうがさぁやを指差して、周りの皆に問いかけた。


仕方ないという表情でさぁやがハンドハッグから手帳を差し出した。
かえ「えっ!さぁやさん、警察の人?」
さぁや「国税局の税務調査官よ。特別調査室という秘密の組織。」
一同が静まりかえった。

さぁやが続けた。
さぁや「国税局は以前から松下紳之助の周りのお金の流れに疑問を持っていた。国税局の全ての情報を集めて分析しても謎は深まるばかり。」
いずみん「一度、国税局から任意調査を受けた事がありました。問題無かった筈ですが。」
さぁや「もちろん表向きはね。でも国税局は特別調査を実施する事にした。そして私は松下紳之助に近づいた。この誕生パーティーへ潜り込む為に。」
リン「誕生パーティーに何があるの?」
さぁや「毎年誕生パーティーの後に巨大な現金が動いているらしい事まで辿り着いた。でも帳簿には痕跡がなく関係会社にも不審な入金はない。」

さぁやは腕を組み歩きながら続けた。
さぁや「私はこの誕生パーティーで何が起こっているのか確かめられるかもしれないと思った。その矢先にあんな事が…」
いずみん「誕生パーティーには毎年膨大な金額が掛かっていますし…」
さぁや「そんな事は分かっているわ。でも動いている金額はそんな些細な額じゃないの。それに松下紳之助が殺されたという事は、何か秘密が有るって事じゃないかしら。」
まどか「でもさぁやさん、国税局ってさぁやさんは公務員じゃないの?あのまま遺体を放っておいて何故今まで?」
さぁや「この中に犯人が居たとして、殺人事件で逮捕・起訴されてしまうと身柄を警察に預ける事になり私達の調査が困難になる。」

りょう「成る程ね。それで皆の行動や言動から動機を伺っていたって訳…」
さぁや「大金の行方は何となく分かった。でも紳之助を殺した犯人とその動機が分からないの。」
あき「え?その大金を誰が貰っているか分かったの?」
さぁや「さっきのワインの年号2008年。スイス銀行に日本人のものと思われる口座が開いた。その年から松下紳之助の誕生パーティーの後に数十回に分けてATMから巨額の入金があった。」
リン「ATMならセキュリティカメラとか付いてるでしょ?」
さぁや「勿論調べたわ。でもその人物はサングラスとマスクで顔を隠して入金していて人相が分からない。」
みこす「らまんちゃん!?」
ゆーき「何言ってんのみこちゃん、違うよ!」
さぁや「ただ、何時もメイド服を着ていたわ。」
みこす「えっ、メイド服!?私じゃないよ!」
さぁや「そこなのよ。私達調査官はこのお屋敷のメイドを疑っていた。れなさん、つかささん、ひかるさん。でもメイド服を着るのはメイドさんだけじゃ無い!!」
みこす「だから私は知らない。」
さぁや「みこさんとは言って無いでしょ。愛々さん、あなたワインの年号を見て動揺していたわよね。それにこの写真。」
そう言ってさぁやが指差した先には愛々しがメイド服を着て紳之助と撮った写真、正確にはチェキが飾ってあった。
さぁや「いつも和装の貴方が振込の時だけメイド服を、そうこのメイド服を着ていたのね。」
愛々し「そ、それは…」
さぁや「ここまでは正解?それなら私の仕事はほぼ完了ね。」
あやめ「本当なの?」
愛々しが黙り込む。

さぁや「ただ、今私は知りたいの。何故、どうやって紳之助さんを殺したのか…」
愛々し「違う。確かにお金の振込みは紳之助さんに頼まれて…でも私は殺してない!」

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